更年期障害へのイソフラボンは実は50%しか効果がなかった!?

更年期障害の症状

images「更年期」とは閉経後の女性に見られるある特定の期間のことで、卵巣から女性ホルモンが放出されなくなる状態です。

このホルモンの乱れによって、起きる様々な症状のことを「更年期障害」と呼びます。

更年期障害は一般的に次のような症状がみられます。
  • イライラ
  • 吐き気
  • めまい・ふらつき
  • 手足の違和感や関節痛
  • 耳鳴り
  • 眠気
  • ほてりや汗をかきやすくなる
  • うつ
更年期特有のこうした症状は数年続くことが多く、中には日常生活に大きな支障をきたすケースもあります。


更年期障害の治療方法

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更年期障害の原因は女性ホルモンの減少ですので、これを以前と同じレベルに保つことで症状を緩和することができ、方法は大きく分けて3通りあります。
  • 薬物療法
  • カウンセリング
  • 生活習慣の改善
特に根本的な治療法に当たるのが「薬物療法」で、ホルモンを補充したり、精神薬に近いものを飲んで気持ちの乱れを落ち着かせるといった治療法です。

「薬物療法」や「カウンセリング」に関しては、専門の病院の医師から直接、指導を仰いだ方が良いかと思います。



3つめの『生活習慣の改善』には、「規則正しい生活」や「適度な運動」といったものが含まれ、過去の研究からも更年期の女性が1週間のうち3時間運動を行うことで肉体的・精神的に健康な状態になるということが報告されています。(1)

また当然のことですが、運動を行うことで適度な疲労感を得られ、睡眠時間を規則的にすることができ、更年期に起こりやすい「骨粗鬆症」や「肥満」を防ぐこともできるということも実験から証明されています。(2,3)



更年期における症状の緩和方法については以下の記事をご参考にして下さい。

Print更年期障害のつらい症状に自分でできる11通りの治療方法
 『更年期』は40代〜50代の閉経後の女性に起きる症状で、一般的には数年間続きます。2/3の女性は更年期の期中にいわゆる『更年期障害』の症状を経験します。...



イソフラボンの更年期への効果

イソフラボンとは

soy-beanイソフラボンとは、植物由来の化合物で女性ホルモンに似た構造をしているため更年期障害の緩和に役立つのではないかと研究が進められてきた成分です。

特に大豆に多く含まれており、アジア圏、特に納豆などを食べる日本文化では自然とイソフラボンを摂取する機会が多いようです。



事実、更年期障害に悩まされている女性の割合は日本人がトップクラスで低く、大豆を食べることで軽減していることも突き止められています。(4,5)

そのため、大豆や豆乳・納豆などの食品を食べれば更年期障害が改善すると信じられてきました。

更年期障害の軽減効果には限度があったイソフラボン

intestinal-flora
実はイソフラボンがその効果を発揮するためには、腸内細菌のチカラで「エクオール」という物質に体内で変換される必要があります

そのため、化粧水やクリーム、美容原液といった形で肌に塗っても効果はありません。

しかし、近年の研究からエクオールに変換できる特殊な腸内細菌を持つ日本人が2人に1人しかいないことが分かりました。(6)

しかし、それでも保有率は世界トップクラスなのです。

そのため、この事実を知らない一部の人たちの間で「イソフラボンは効果なし」といった否定的な意見が出るようになったのです。



しかし2008年にイソフラボンからエクオールに変換できる細菌を保有している人だけを対象に行った研究では更年期障害が明らかに減少したことが確認されています。(7)



現在は検査技術も進化してきたので、自宅で簡単にエクオールを産生する菌を保有しているか調べるキットが販売されているので、こういったものも活用すると便利です。

イソフラボンの効果的な摂取量は?

仮にエクオールを作り出せる腸内細菌がいるとして、必要なイソフラボンの摂取量はどれくらかという研究も行われています。

台湾の研究チームが行った研究では、イソフラボンを毎日135㎎摂取することで十分な効果があることが確認されています。(7)

これは大豆70グラムに相当する量です。

70gといってもピンとこない方も多いかと思いますが、おつまみスナック1袋で大体70グラムあります。

しかし、毎日スナックを一袋食べるのは大変だと感じる方は、サプリメントを利用することをおすすめします。

これに関しては、醤油メーカーであるキッコーマンが基本のサプリという大豆イソフラボンのサプリメントを販売していますので、大豆の安全性や衛生管理の面からもお勧めします。



基本のサプリ1粒でイソフラボンを12.5㎎摂取できますので、単純計算すると11粒飲めば必要量に達しますし、豆乳や大豆を多く取り入れた食事を作るのであれば、もっと少ない量で済みます。

キッコーマンとしては、1日2粒を目安と考えているようです。


エクオール産生菌が腸にいない場合はどうすればよいか?

エクオール産生菌がいないのであれば、あらかじめ菌によって発酵させてある大豆を摂取すれば問題ありません。

エクールを専門に研究しているという東京女子医科大学の吉形玲美先生によると、エクオールの効果的な飲み方としては1日10㎎を目安にするとよいとのことでした。

吉形先生の開発したエクオール+ラクトビオン酸は、1日3粒目安で10㎎摂取できるようになっています。

また「命の母」を販売している小林製薬からも大豆を発酵させた同様にエクオールという商品名でサプリメントが発売されています。




小林製薬の方は1粒あたりエクオールが2㎎配合されているので、5粒飲むことをお勧めします。

また漢方薬などと同様に即効性があるわけではなく、じわじわと効果が出るのが一般的です。

効果がある事は研究からわかっていますので、長い目で見て利用することを心がけて下さい。

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更年期障害に対するイソフラボンの効果 まとめ

更年期に特有なめまいやふらつき、ほてりや顔面紅潮、多汗といった症状に大豆イソフラボンは効果があります。

しかし、日本人の50%はイソフラボンをうまく利用できないことも最近の研究で分かりました。

そのため、イソフラボンを日常的に摂取するためにはサプリメントの利用が効率的です。

さらに、イソフラボンを適量摂取しても症状が軽減されない場合や検査キットで腸内細菌がいないことが判明している場合は、あらかじめ特殊な菌で発酵させたエクオールのサプリメントを利用するようにしましょう。